【43歳独身女性】フリーランスになってから結婚願望がなくなりました。

今回お話を聞いたのは、フリーランスの動画編集者として働く43歳の独身女性です。

普段は自宅で仕事をしていますが、パソコンとネット環境があれば場所を選ばず働けるため、ときには旅先に長く滞在しながら仕事をすることも。最近では、ベトナムのダナンに2週間滞在していました。

そんな彼女も、以前は会社員として毎日電車で通勤し、「いつかは結婚するだろう」と思っていたそうです。

なぜ会社員を辞めてフリーランスになったのか。働き方が変わって、結婚に対する考え方はどう変わったのか。43歳の今の暮らしや、お金、老後、これからについて聞きました。

【長谷川英子さん(仮名)のプロフィール】

年齢:43歳/職業:動画編集者/東京在住
※プライバシー保護のため、仮名で掲載しています。

満員電車が嫌で、未経験からフリーランスに

※イメージ画像です

――現在のお仕事と、普段どんなふうに働いているのか教えてください。

今はフリーランスの動画編集者をやっています。契約先の会社から依頼された動画を作るのが仕事です。基本的には家で仕事をしていて、たまに旅行先や実家でも仕事をしています。契約している会社が土日休みなので、それに合わせて私も土日休みです。

――フリーランスになったのは、何かきっかけがあったんですか?

フリーランスになる前は、コンサル会社で正社員で働いていたんですが、通勤に1時間くらいかかっていて。満員電車が嫌で、家で仕事がしたいなって思ったのがきっかけです。

当時はコロナ禍で在宅ワークが増えていたので、正社員の在宅ワークでもよかったんです。でも、なかなか採用してもらえなくて、流れでフリーランスになったって感じです。「フリーランスになるぞ!」と決めてなったわけじゃないですね。

――動画編集は未経験から始めたのでしょうか?

はい。未経験から動画編集を始めて、フリーランスになりました。

今は便利なアプリも増えて、誰でも手軽に動画編集ができるようになっていますが、私がフリーランスになった頃は、今ほど動画編集ができる人が多くなかったんです。

それで1カ月くらい動画編集を勉強して、実務未経験でしたが今の会社と契約してもらえました。

――会社員を辞めてフリーランスになるとき、不安はありましたか?

正直、すごく不安でした。今考えたら、なんて無謀なんだろうと思います(笑)

先に仕事を辞めて、それから動画編集の勉強を始めたので、この先どうなるか分からないのがすごく不安でしたね。一人暮らしだから家賃や生活費も必要だし、失業保険をもらうにしても3カ月先でしたし。

でも、結果的にうまくいって、本当にラッキーだったと思います。

――フリーランスになって、会社員時代と一番変わったことは何ですか?

会社員をやっていたときに比べると、自由が増えたことです。

パソコンとネット環境さえあればどこでも仕事ができるので、少し長めに旅行に行って、そこで仕事をしたり、実家に1週間くらいいながら仕事をしたりしています。会社員のときは考えられなかったです。

――例えば、今までどんなところに旅行して仕事をしましたか?

一番長く滞在したのは福岡です。1カ月くらいいました。コロナ禍でホテル代がすごく安かったんです。

休みの日は熊本や長崎に小旅行していました。九州にはそれまで行ったことがなかったので、1カ月間ずっとワクワクしていましたね。

最近だと、2週間くらいベトナムのダナンにいました。今は円安ですが、ベトナムは比較的安いかなと思います。気に入ったので、また行きたいです。

――フリーランスになってよかったことは何ですか?

一番よかったのは、満員電車から解放されたことです。

嫌な思い出なんですが、痴漢に遭ったこともあって。ぎゅうぎゅう詰めの電車に乗らなくていいってだけで、幸せになった気分です。

化粧をしなくてよくなったのと、会社に着ていく服を買わなくなったので、出費も減った気がします。会社員だった頃は見栄を張っていたのか、買い物に行っても「会社に着ていく服」を意識して選んでいた気がします。

――逆に大変だと感じることを教えてください。

良くも悪くも全部自分で決めないといけないし、その責任も全部自分に返ってきます。そこは「しっかりしないと」という気持ちになりますね。

お金の面でも、会社員なら社会保険料を会社と折半しますが、フリーランスは自分で負担しないといけません。税金の面でも、会社員のときより負担が大きいと感じます。

あとは、いつも一人でパソコンに向かって仕事をしているので、「今日、一日中誰とも話してないな」ってことがあります。

なるべく人と関わって生きていきたいので、意識して人と話せる場所に行くようにしています。

――例えば、どんなところに行っていますか?

今はピラティスを習っているのと、英語教室にも通っています。

とにかく「人と会話ができるところ」というのを重視しているので、本来の目的とは少し違うんですけどね(笑)

――今の働き方を気に入っている一方で、フリーランスとしてこの先も働き続けることに不安はありますか?

むしろ逆ですね。フリーランスになったからこそ、これからも働いていけるという自信が持てるようになりました。

例えば、今の会社との契約が終わったとしても、また一からやり直せる自信があります。今の仕事に限らず、必要なら別のことを始めればいいって思えるんです。

会社員のままだったほうが、この先もずっと働いていけるのかなって不安だったと思います。

フリーランスになって変わった結婚願望

※イメージ画像です

ーー20代、30代のころは、結婚についてどう考えていましたか?

20代の頃は「いつか結婚するだろう」と思っていました。

30代になって「あれ? 結婚するはずがまだしてない。まあ、いつかするだろう」って感じで思っていました。結局しませんでしたが(笑)

――43歳の今、結婚についてはどう考えていますか?

会社員をやっていた36歳くらいまでは、ずっと結婚願望があったんですよ。でも、フリーランスになった37歳くらいから、不思議と結婚願望がなくなりました。

もしかしたら、それまで結婚願望があったのは「養ってもらいたい」っていう気持ちもあったのかもしれません。

フリーランスになって自分で稼げるようになってから自信がついたのか、人生の道が見えてきたのか、自分でもよく分からないです。でも、「一人でも大丈夫」と思えるようになったんです。

ーー「一人でも大丈夫」と思えるようになったとのことですが、何かそう思えた出来事はありましたか? それとも、フリーランスとして働くうちに少しずつ変わっていった感じですか?

何か出来事があったというより、徐々にそう思うようになった感じです。

正直に言うと、年齢もあったと思います。年齢的に結婚するのは難しくなってきているのかなと思っていたので、「一人で生きていかなきゃ」という気持ちもあったと思います。

――40代になってから、30代までと比べて考え方や生き方が変わったと感じることはありますか?

親を大事にするようになりました。

両親も高齢になってきて、あと何回会えるか分かりません。30代まではケンカすることもあったんですが、今は私がなるべく優しく接するようにしているので、ケンカもしなくなりました。

今まで心配もたくさんかけてきたので、これからは少しでも幸せに過ごしてほしいなと思っています。

――40代で独身でいる今、「この生活でよかった」と感じることはありますか?

やっぱり、行きたいところに自由に行けることですかね。これは独身の特権だと思っています。

結婚して子どもがいたりすると、なかなか今みたいに自由には動けないですから。

――反対に、独身だからこそ困ることや、不便なことはありますか?

独身だからという理由で、生活に困っていることはまったくないです。

ただ、ネットや雑誌で「独身女性は悲惨」みたいな記事を見ると、悲しいというか、傷つきます。たまに「性格に問題があるから未婚」なんて言われることもあるし。

そういう意味では、生きづらいなって感じることはありますね。

43歳の今、老後の不安とこれからのこと

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ーーお金や老後について、不安に感じることはありますか?

老後は人並みに不安です。

高齢になったらどこに住むんだろうとか、年金って本当にもらえるのかなとか、病気になったら一人で対処できるかなとか、いろいろ考えてしまいます。

でも、いつも「そんな先のことを考えても仕方ないぞ」って自分に言い聞かせて、強制的にネガティブな思考をシャットダウンするようにしています。

ーー老後に今から準備していることがあれば教えてください。

節税にもなるし、iDeCoをやっているくらいですかね。NISAもやったほうがいいのかなと思いつつ、まだやっていません。

――20代のころ、43歳の自分が今のような生活をしていると想像していましたか?

自分が独立しているなんて思ってなかったです。それと、結婚していると思っていましたけど、してないですね(笑)

人生は予想通りにはいかないってことが、よく分かりました。

これから先の人生も、今の私が想像しているのとはまったく違った感じになっているんだろうなと思っています。

――50歳になったとき、どこで何をしていたいですか?

今の生活が気に入っているので、このまま50歳になっても同じスタイルで働ければいいなと思っています。

場所はどこでもいいですね。どこかに拠点を置いて、いろんなところに行けたらいいなと思います。

――最後に、43歳の今、自分の人生って面白いですか?

他人から見たら、とくに面白くはないかもしれないですけど、私は気に入っています。

満員電車が嫌だったっていうネガティブな理由がきっかけでフリーランスになりましたが、結果的にはすごくいい方向にいったと思います。

あのとき、我慢して会社員のままだったらと思うと、ゾッとします(笑)


20代のころに想像していた43歳とは、まったく違う人生を歩んでいる長谷川さん。

「人生は予想通りにはいかないってことが、よく分かりました」

予想とは違っていたけれど、今の生活は気に入っている。その言葉が印象に残るインタビューでした。

-インタビュー